カテゴリ: ゲーム・動画 / 作品形式: ロールプレイング
サークル: ぷらすえ / 評価: 4.14 (96件) / DL数: 1,137 / 価格: 2,750円
同人RPGの世界には「おねショタ」というジャンルがある。そこに「呪い」「旅」「広い世界」という三拍子が加わると、もう俺の財布は勝手にスタンバイを始める。サークル「ぷらすえ」が送り出す『ひろい世界と呪いをとく旅』は、まさにそのド直球タイトルどおり、呪いにかけられた少年が広い世界を旅するRPGだ。タイトルに偽りなし。むしろ「広い」の意味を身をもって知ることになる、ある意味で誠実な作品である。
どんな作品か——「おねショタ旅RPG」の看板に嘘はない
物語はシンプルだ。サキュバスの呪いを受けた主人公の少年が、従者のサラと護衛のアリシアを連れて「キャトーリ」という町へ向かう。すぐ終わるはずの旅が、あれよあれよと遠回りさせられ、行く先々で事件に巻き込まれていく——という、いわゆるロードムービー型のRPG。道中で出会うおっぱいの大きなお姉さんたちに次々と絡まれ(物理的にも精神的にも)、そのたびにエロシーンが挟まるという構成になっている。
ゲームの実態としては、ガッツリ戦闘をやり込むタイプのRPGというより、ストーリーを読み進めることに重心を置いた、戦闘付きノベルゲームに近い。登場キャラクターは20人以上と紹介されていて、その中でそれぞれ2種類ずつのHCGが用意されているとのこと。ハーレムシーンもあるらしい。これはもう「呪い」じゃなくて「ご褒美」なのではないか。いや、呪いだからこそ罪悪感なく享受できるのだ、少年は被害者なのだ——と自分に言い聞かせるところまでがこのジャンルの醍醐味である。
主人公の少年がとにかく「無知」であるという点が、本作のエロシーンの核となっている。射精できるかどうかも怪しいくらいのまっさらな少年が、年上のお姉さんたちに翻弄される。この「少年の無垢さ」を軸にしたシチュエーションが好きな人にとっては、作品全体がひとつの楽園だろう。逆に言えば、このシチュエーションに興味がない人にとっては、エロ部分の訴求力はかなり限定的になる。おねショタが刺さるかどうか、ここが最大の分岐点だ。
戦闘システム——斬新だが、最初は「は?」となる覚悟を
本作の戦闘は、一般的なターン制コマンドバトルとは一線を画している。「点が重なった部分が相殺され、残った点で攻撃と受けるダメージが決まる」という、ちょっと説明されてもすぐには飲み込めない独自のシステムが採用されている。正直なところ、この戦闘システムに関してはゲーム内の説明がやや足りない。初見では「え、これどういうこと?」と画面の前で首をかしげる時間が発生する可能性が高い。
ただし、難易度自体は低めに設定されているようで、仕組みを理解してしまえばサクサク進められる。RPGとしてのやり応えを求めるよりも、あくまでストーリーとエロシーンの間を繋ぐスパイスとして戦闘がある、という位置づけで捉えるのが正しい。「斬新なシステムを楽しめたらラッキー、わからなくてもゴリ押しで何とかなる」くらいのスタンスで臨むと精神衛生上よろしい。
「広い世界」の功罪——迷子の恐怖は本物
タイトルに「ひろい世界」と銘打っているだけあって、マップはかなり広い。画面左上に次に向かうべき町の名前が表示されるという親切設計が一応あるのだが、問題はその町がどこにあるのかがわかりにくいこと。町の名前は出る。しかし地図が頭に入っていないと、果てしないフィールドの中でひたすら彷徨うことになる。
しかもこのゲーム、戦闘から逃げられない。迷子になると延々と戦闘をこなしながら正解の方角を探すことになり、冒険ではなく苦行になりかねない。「道に迷って戦闘が苦痛」というのは、RPGにおいてかなり致命的なストレスだ。これは購入前に知っておくべきポイントだろう。
ただし、ここでひとつ朗報がある。サークルの「ぷらすえ」は、こうしたフィードバックに対して全体マップや回想モードの追加など、アップデートで迅速に対応しているらしい。リリース後の改善が積極的に行われているのは信頼に値する。同人ゲームの世界では、売りっぱなしで音信不通になるケースも珍しくないからな。「出してからも育てる」姿勢の作り手は、それだけで応援したくなるというものだ。購入を検討するなら、製品ページで最新のアップデート状況を確認しておくことをお勧めする。
評価4.14・DL数1137——この数字をどう読むか
平均評価4.14、レビュー数96、DL数1137。同人RPGとしてはそこそこ堅実な数字だ。4点台前半というのは「大多数が満足しているが、手放しの絶賛とまではいかない」というラインで、これは本作の性格を正確に反映していると思う。
高評価をつけている層は「おねショタの充実度」「イベントCGの数の多さ」「ストーリーの読み応え」を評価しているケースが多い印象だ。一方でやや評価を下げている部分は、前述したマップの問題や、次の目的地のわかりにくさ、戦闘システムの説明不足あたりに集約される。つまりエロ・シナリオ面の満足度は高いが、RPGとしての快適さにやや課題があるというのが全体像だろう。
DL数1137は、おねショタというニッチ寄りのジャンルにしてはなかなか健闘している数字だ。万人受けを狙ったジャンルではない以上、この規模で4点台を維持しているのは「刺さる人にはしっかり刺さっている」証拠と読んでいい。
こんな人に向く、こんな人には向かない
向く人は明確だ。おねショタが好き、無知な少年が年上のお姉さんに搾られるシチュエーションに興奮を覚える、そしてその合間にストーリーもしっかり楽しみたい——この三拍子が揃う人なら、2750円は十分に元が取れるだろう。イベントCGの枚数も多く、登場キャラクターも20人以上いるので、ボリューム面での不満は出にくいはずだ。長めのストーリーを読むのが苦にならないタイプなら、なおさら楽しめる。
一方で向かない人もはっきりしている。まず、おねショタに興味がない人には響かない。これは大前提だ。また、RPGとしてのゲーム性——戦略的な戦闘や探索の快適さ——を重視する人にとっては、やや物足りなさが残る可能性がある。戦闘の斬新さは面白い試みだが、それが「遊びやすさ」に直結しているかというと、正直微妙なところだ。さらに、マップで迷うことに極度のストレスを感じるタイプの人は、精神的な体力を余分に消費するかもしれない。俺はRPGで迷子になるとコントローラーを置いて冷蔵庫に向かう癖があるが、同じタイプの人は夜食の買い置きを多めにしておいたほうがいい。
価格について——2750円は妥当か
2750円、セールなしの定価販売。同人RPGの価格帯としてはやや高めの部類に入る。ただしCG枚数の多さ、20人以上のキャラクター、長めのストーリー、そしてアップデートで改善が続いている点を考慮すると、ボリュームに対して不当に高いとは感じない。「おねショタRPGに2750円」を高いと思うか安いと思うかは、結局のところそのジャンルへの飢餓感次第だ。このジャンルで充実した内容の作品は決して多くない。その希少性まで含めて値段を判断してほしい。
最後に——呪いを解く旅に出るかどうかは、あなた次第だ
おねショタ×旅RPGという組み合わせに心が動いた人にとって、本作は「探していたもの」にかなり近い作品だと思う。マップの広さに振り回される場面はあるだろうが、それも含めて「ひろい世界」の旅だと思えば——いや、それは無理があるか。でも、その道中で出会うお姉さんたちとのシーンが、道に迷った苦労を全部チャラにしてくれる可能性は十分にある。サークル「ぷらすえ」の誠実なアップデート対応も含めて、気になったなら製品ページをじっくり覗いてみてほしい。少年と一緒に、呪いを解く旅に出るかどうかは、あなたの指先ひとつだ。
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