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肉巫女の宴 壱~漆 総集編

肉巫女の宴 壱~漆 総集編 のパッケージ画像 CG集・マンガ

カテゴリ: マンガ・CG / 作品形式: マンガ

サークル: SteelMayonnaise / 評価: 4.55 (145件) / DL数: 2,601 / 価格: 1,320円

肉巫女の宴 壱~漆 総集編 のパッケージ画像

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DL数2601、平均評価4.55——同人マンガの総集編としてこの数字が出ているのは、なかなかどうして只者ではない。サークル「SteelMayonnaise」の『肉巫女の宴 壱~漆 総集編』、タイトルだけで脳の処理が追いつかないが、中身はもっとすごいらしい。

昭和×ストリーキング×付喪神——この設定、正気か?

まず作品の概要から整理しよう。本作は全7話・157ページを一冊にまとめた総集編マンガだ。舞台は昭和後期。主人公の露乃は「ストリーキングが性癖」という、令和の価値観ではもはや絶滅危惧種レベルの変態娘で、廃神社で謎の男たちと出会い、常世と現世を行き来する「肉巫女」に転生する——と、ここまで書いて自分でも「何を言っているんだ」と思っている。だがこの作品、設定のぶっ飛び具合をちゃんと物語の推進力に変換しているのがポイントだ。

幼馴染の芳美がオカルト研で怪事件を追うという横軸があり、卯・巳・未といった十二支モチーフの肉巫女たちが次々登場する。付喪神を「淫らな肉体で浄化する」という設定は、ちょっと民俗学をかじった人間なら「神婚譚の変奏だな」とニヤリとできるし、かじっていなくても純粋にエロとオカルトの融合として楽しめる。昭和という時代設定がまた絶妙で、携帯電話もSNSもない閉鎖的な空気感が、土着的な怪異譚の湿度を何倍にも増幅させている。「令和の女子高生がスマホ片手に付喪神を退治」だったら、たぶんこの空気は出ない。時代設定にちゃんと意味があるのは好印象だ。

157ページで1320円——この値段をどう見るか

同人マンガの総集編で157ページ、価格は1320円。1ページあたり約8.4円という計算になる。正直、同人マンガの相場感としてはかなり良心的な部類だと思う。個別に7話を買い揃えるよりまとめて手に入る総集編の旨味がきちんと出ている。商業コミックスの単行本がだいたい700〜800円で180ページ前後と考えると、ページ単価はやや高めだが、同人作品ならではの尖った作風と、通常版・ヘアなし版の2バージョン収録を考えれば十分釣り合いが取れている。

ファイル形式はJPGとPDFの両対応。ビューアの好みで選べるのは地味にありがたい。深夜2時にPDFリーダーとJPGビューアのどちらを立ち上げるかで人類は二派に分かれるが、本作はどちらの陣営にも手を差し伸べてくれる。平和だ。

評価4.55が意味するもの

145件の評価で4.55。これ、同人マンガの世界ではかなり高い水準だ。というのも、同人作品の評価は「期待値との差分」で上下しやすい。つまり絵柄やジャンルに惹かれて買った人が、読み終えて「期待通りかそれ以上だった」と思わないとこの数字は出ない。DL数2601と合わせて考えると、ニッチなジャンルながらもリピーター的に追いかけているファンがしっかりついている作品だと読める。

逆に言えば、145件中に低評価をつけた人もゼロではないはずだ。4.55は満点ではない。おそらく、この作品の世界観やフェティシズムが「刺さる人にはど真ん中」である一方、合わない人には合わない——そういう尖り方をしている証拠でもある。万人受けを狙ったマイルドな作品ではこの評価の分布にはならない。良くも悪くも「癖が強い」ということだ。

ジャンルの中でどこが尖っているのか

同人マンガ、とりわけ成人向けの作品群を眺めると、現代学園モノやファンタジー異世界モノが市場の大半を占めている。その中で「昭和後期」「民俗オカルト」「付喪神浄化」というテーマで勝負しているのは、かなり珍しい。この手の「和風土着エロ」は一定の需要があるものの、きちんと物語として成立させている作品は思いのほか少ない。大抵は雰囲気だけで終わるか、設定倒れでエロシーンのつなぎに堕ちるかのどちらかだ。

本作は7話かけてキャラクターを増やしながら物語を展開しているようで、幼馴染の芳美がオカルト研から事件を追うという「謎解き」の縦糸と、肉巫女たちの背徳的な「宴」という横糸が交互に進む構成らしい。エロ一辺倒ではなくストーリーの骨格があるのは、157ページという分量を飽きずに読ませるうえで大きなアドバンテージだ。十二支をモチーフにしたキャラ展開というのも、今後への広がりを感じさせる——まあ、十二支全部出したら単純計算で12人の肉巫女が揃うわけで、その宴は想像するだけでカロリーが高い。

こんな人に向いている/向いていない

向いている人はまず、「エロだけじゃなくてストーリーも欲しい」タイプ。民俗学的な設定やオカルト要素にロマンを感じる人、昭和レトロの空気が好きな人にはかなり刺さるはずだ。複数キャラが登場するので、それぞれの肉巫女に推しを見つける楽しみもある。「汗と愛液にまみれた神聖なる痴態」という紹介文のフレーズに心拍数が上がった人、もうあなたは購入ボタンの射程圏内にいる。

一方、向いていない人も正直に書く。まず、オカルトや和風ホラー的な雰囲気が苦手な人。廃神社、常世、付喪神——このあたりのワードに不穏さを感じる人は楽しみにくいかもしれない。また、シンプルにエロシーンだけサクッと摂取したい人にとっては、7話分のストーリーがまどろっこしく感じる可能性がある。157ページの中にどれだけエロシーンがあるかは製品ページの試し読みで確認するのが確実だ。「昭和」という時代設定に馴染みがない世代だと、舞台装置に感情移入しづらいケースも考えられる。もっとも、昭和を知らないからこそ新鮮に映るという逆転もあるので、ここは個人差だろう。

楽しみ方の提案——深夜のオカルト読書会

この作品、明るい昼間にスマホでサッと読むよりも、夜、部屋の明かりを少し落として腰を据えて読むのが断然いい。昭和の廃神社、常世と現世の境界、淫靡な宴——どれも夜の帳が下りてからこそ映える要素だ。PDFで全画面表示にして、一枚一枚めくっていく没入感は格別だと思う。できればお気に入りの飲み物でも用意して、157ページを一気に駆け抜けてほしい。途中でコーヒーが冷めていたら、それはたぶん良い作品に出会えた証拠だ。

最後に

総集編というのは、シリーズを追いかけてきた人にとっては「手元にまとまった一冊が欲しい」という所有欲を満たしてくれるものだし、新規の人にとっては「途中から入る気まずさゼロで全部読める」という最高の入口だ。1320円で7話分、157ページ。昭和オカルト×豊満肉巫女という唯一無二のジャンルに興味を持ったなら、ここから入るのが一番スマートだと思う。少なくとも、十二支の「卯・巳・未」が今後どう展開するのか気になって仕方ないのは俺だけではないはずだ。残りの干支が揃う日を、俺は静かに待っている。

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