カテゴリ: ゲーム・動画 / 作品形式: ロールプレイング
サークル: あぷりこ工房 / 評価: 4.75 (2162件) / DL数: 28,370 / 価格: 3,300円
DL数2万8000超え、評価4.75。この数字を見て「はいはい、どうせドット絵エロRPGの人気作でしょ」と流しかけた俺の目が、二度見した。評価数2162件でこのスコアを維持しているのは、ちょっと異常だ。サークル「あぷりこ工房」の『これがルルゥのまちづくりっ!』。前作で名を馳せたサークルの、5年ぶりの新作RPGである。5年。俺のHDDの中で前作が熟成チーズみたいに眠っていた期間と同じだ。
どんなゲームなのか——「まちづくり」の正体
タイトルに「まちづくり」とあるが、ここで街づくりシミュレーションを期待してはいけない。資源を集めて建物を配置して税収がどうこう……みたいなやつでは一切ない。そういうのを求めている人は、そっと別の棚に行ってほしい。
本作の構造は大きく二つ。村の復興パートと塔の攻略パートだ。村に施設を建て、そこで主人公ルルゥがさまざまな「お仕事」をこなす。酒場ではウェイトレス、教会ではシスター、お屋敷ではメイド。最初は嫌がりながらも奮闘するルルゥだが、仕事の内容はまあ……察してほしい。要するに、村を復興させるという大義名分のもと、純真無垢な主人公がじわじわとエロい方向に染まっていく「快楽堕ち」の過程を味わうゲームである。塔の攻略はエロトラップや状態異常を潜り抜けながら階層を進むRPG部分で、こちらは村復興を進めるための鍵になっている。
ストーリーはシンプルだが手堅い。廃れた村にひとり残されたルルゥが、謎の妖精ミミミと出会い、村の復興と塔の真実に挑む——という王道の筋立て。ただ、妖精の思惑には裏がありそうだし、塔を登るうちにルルゥの出生の秘密に迫る展開もあって、先が気になる構成になっている。「エロだけでしょ?」と思って触ると、意外と起承転結がしっかり組まれていて驚く。エロRPGのシナリオに対する期待値って、正直そこまで高くない人が多いと思うが、本作はそこを裏切ってくる。いい意味で。
ドットアニメーションという名の暴力
このゲームの最大の売りは、間違いなくドット絵アニメーションだ。もうこれは「ドット絵の到達点」と言っていいレベルだと思う。大きなサイズのデカドットで描かれた主観おさわりシーンは一つ一つの動きが丁寧で、見ていると時間を忘れる。忘れすぎて翌朝の出勤に支障をきたすタイプの完成度だ。
エロステータスアニメーションが35種類以上、コメントは70種類以上。物語を進めるたびに解放されていく仕組みで、カスタマイズ可能な専用部屋まで用意されている。精液タンクシステムなる独自要素も健在で、このサークルのこだわりの深さがよく分かる。パートボイスと効果音もしっかり仕込まれていて、ドットアニメの没入感を底上げしている。ここまで「エロのための演出」に全力を注がれると、もはや職人芸である。
シーンのバリエーションも幅広い。強制絶頂、異種姦、触手、搾乳、乱交といったハード寄りのシチュエーションから、純愛プレイまで網羅している。事後シーンのこだわりも相当なもので、ザーメン描写やアクメの余韻まで丁寧に描かれる。これだけ幅があると「全部が自分の趣味に刺さる」ことはまずないが、逆に言えばどこかしら必ず刺さるポイントがある。サブヒロインのコハクも登場し、メインのルルゥとは違った魅力で楽しめるのもボリューム面で大きい。
ゲーム部分の手触り——良くも悪くも「エロが主役」
ここは正直に書いておく。本作のRPG部分は、いわゆる「ガチのゲーム性」を求める人にとっては物足りないかもしれない。塔の攻略はちょっとした迷路程度で、敵も強くなく、トラップも簡単にかわせる。戦略を練って敵を倒す快感よりも、「エロシーンを見るためのスムーズな導線」として機能している設計だ。
ただ、これは欠点というより設計思想の問題だと思う。エロRPGにおいて、ゲーム部分が難しすぎて肝心のシーンにたどり着けないのは本末転倒だ。本作はエロを楽しむためのテンポの良さを優先している。塔の進行と村復興が連動していて、「次に何をすればいいか」が常に明示されるので、迷子にならない。フラグ管理も複雑なものはなく、凄まじい量のシーンがありながら、ほぼ一本道で回収できる。回想部屋へのアクセスも親切で、一度見たシーンはすぐに再生可能。忙しい社会人にも優しい設計だ。俺みたいに「あれ、このフラグどこで立てるんだっけ……」と深夜3時にWikiを彷徨うタイプの人間には、この親切さがありがたい。
ゲーム部分にもうちょっと歯応えが欲しかった、という声があるのも理解できる。前作を知っている人ほど「RPGとしてのチャレンジ感」を期待しがちだが、本作はそこよりもシーン数と演出の充実に全振りした印象だ。ここの優先順位が自分と合うかどうかは、購入前に考えておくといい。
合う人、合わない人——自分の「刺さり方」を確認しておけ
まず間違いなく合うのは、ドット絵エロアニメーションが好きな人。これはもう、ジャンルの中でも頭一つ抜けた水準だと思っていい。快楽堕ちの過程を丁寧に描くテキストも良質で、ロリ巨乳・強制絶頂・堕ち系が好きなら直撃コースだ。
一方、注意点もある。主人公のルルゥは、デザインとしてはいわゆるムチムチ寄りの体型だ。前作のキャラと比べるとボリューム感がある。この手の好みは人それぞれなので、サンプル画像で事前に確認してほしい。また、序盤は「純真な主人公が騙されて無理やり」という展開が続くため、そういうシチュエーションが苦手な人にはストレスになりうる。ただし物語が進むと主人公自身がエロを楽しむ側に変化していくので、後半の雰囲気はガラッと変わる。前半を乗り越えられるかどうかが一つの分岐点だ。
女主人公のゲームに感情移入しづらいタイプの人でも、ドットアニメの完成度で引き込まれるケースもある。実際、普段は女主人公を避けているけど本作で考えが変わった、という人もいるようだ。食わず嫌いで切ってしまうには惜しい作品だとは思う。
この価格で得られるもの
定価3300円。同人RPGとしては中〜上の価格帯だ。セールは現時点で行われていないため、定価での購入になる。
3300円が高いか安いかは、当然ながら中身次第。本作に関しては、エロシーンの量と種類、ドットアニメーションの作り込み、ストーリーの長さ、回想のコンプしやすさ——どれをとっても「元は取れる」ボリュームだと思う。エロステだけで35種類以上、サブヒロインのシーンまで含めれば相当な分量だ。メインシナリオをクリアした後も淫乱パートが待っている構成で、一周で終わらない設計になっている。前作から5年かけて作られた密度が、この価格にきちんと詰まっている印象だ。
ただ、もし「RPGとしてのやり込み要素」を価格の判断基準にしている人がいるなら、そこは少し割り引いて考えた方がいい。あくまでエロシーンの質と量が価格を支えている作品であって、戦闘やダンジョンの奥深さでプレイ時間を稼ぐタイプではない。
最後に——5年分の執念が詰まった一本
ドット絵エロRPGというジャンルにおいて、本作は間違いなくベンチマークになる一本だ。アニメーションの精度、シーン数、テキストの丁寧さ、ゲーム進行のストレスのなさ。どこを切っても「このサークルの5年間」が詰まっている。評価4.75という数字は、2162人の購入者が「金を払った価値があった」と感じた結果であり、それ以上でもそれ以下でもない。
ゲーム性に重きを置く人には物足りなさが残るかもしれない。体型の好みが合わない可能性もある。前半の展開に心がザワつく人もいるだろう。だが、それらを差し引いても、ドットアニメで描かれるエロの到達点を見たいなら、手に取ってみる価値はある。村の復興は、案外あなたの夜も復興してくれるかもしれない。
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